3000年以上の歴史がある手縫いの絨毯!?ペルシャ絨毯のミニ知識をご紹介

このサイトでは、3000年以上ともいわれる古くからの歴史がある手縫いの絨毯、ペルシャ絨毯に関してミニ知識を含む色々な情報をお届けします。例えば、これには様々な形やサイズがあります。リビングルームなどの広いスペースで使用されることが多い、床に敷くための大きなものは一般的に長方形です。しかし小さいサイズのものでは円形や楕円形などの形をしたものもあります。また染料の違いなどに応じて、価格が安いものがあるのかという情報もお届けします。
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3000年以上の歴史がある手縫いの絨毯!?ペルシャ絨毯のミニ知識をご紹介
- そもそもペルシャ絨毯とは?おもな産地は?
- イスファハンはペルシャ絨毯の産地の一つ
- ペルシャ絨毯は長方形タイプが主流で正方形は少ない
- ペルシャ絨毯を通販で購入するときの注意点
- ペルシャ絨毯は手作業生産なので表記サイズは大まかな目安
- ペルシャ絨毯のオールドは生産されてから50年以上経過した高級品
- ペルシャ絨毯のアンティークは製作されてから100年以上経過した高級品
- クムは日本への輸出では最大のペルシャ絨毯の産地
- タブリーズはイラン最大のペルシャ絨毯の産地
- ペルシャ絨毯は一品一品手作りで製作される
- ペルシャ絨毯のノットとは?生産工程を解説
- ペルシャ絨毯の高級品は動植物や鉱物から作られる天然染料
- ペルシャ絨毯として多く販売される中国絨毯の新彊段通とは?
- ペルシャ絨毯のクリーニング方法は?
3000年以上の歴史がある手縫いの絨毯!?ペルシャ絨毯のミニ知識をご紹介
ペルシャ絨毯は、世界でもっとも古くから存在している手縫いの絨毯のひとつで、紀元前500年頃から作られていたとされています。
ペルシャ絨毯は、様々な素材が使用され作られています。
例えば、絹や羊毛に綿や麻です。
中でも、羊毛を使用した絨毯が最も一般的で、高品質なものは手縫いで作られます。
皆さんはペルシャ絨毯のデザインや模様が、地域によって異なるということはご存じでしょうか。
例えば、エスファハーン地方では鮮やかな色使いと精巧な装飾が特徴的です。
ハマダン地方では幾何学的な模様や絵画的なモチーフが多く見られます。
そもそもペルシャ絨毯とは?おもな産地は?
高級な絨毯の代名詞ともいえるペルシャ絨毯ですが、これはそもそもどういうものなのでしょうか。
ペルシャとは例えばペルシャ猫とかペルシャ湾といったように日本でも日常的にそれなりに使われている用語ですが、これは実は現代のイランを表す名称です。
すなわち、ペルシャ絨毯とは現代のイランが主な産地であり、歴史的には実に紀元前から作り続けてきていると言われています。
素材とかデザイン、製作方法について、このような歴史的な伝統を守っているものが真のペルシャ絨毯というわけです。
ちなみに素材ですが、羊毛が主流ですがそれだけとは限らず綿を用いたものもあります。
ですのでウールかコットンかで真贋を区別するようなことはできません。
一方で絹は、日本では高級品とされますが、絨毯としては耐久性が高くはないため100%シルクの製品はあまり実用的ではなく、ほとんど作られてはいません。
ただし、絨毯と同様の製法で壁飾りとした製品はあります。
イスファハンはペルシャ絨毯の産地の一つ
ペルシャ絨毯は玄関マットや応接間などのカーペットなど実用性がある絨毯であることはもちろん、緻密なデザインと鮮やかな色彩が美しく高い芸術性を持ち使用する期間が長い程色に深みや美しさが増す伝統的な芸術品でもあります。
インテリアのアイテムとして壁にかけて飾る人も多くいて、芸術品の価値は高くコレクターも世界中にいます。
ペルシャ絨毯と一括にしても、製作される地域によって特徴は異なります。
ペルシャ絨毯の五大産地として有名なのが、イスファハンとクムとナインとタブリーズとカシャーンです。
中でもイスファハンのペルシャ絨毯は、経糸はシルクを使用して経糸と緯糸に結びつけるのは羊毛を使用しています。
シクルの特徴としては、細かく緻密にデザインを表現することが出来ます。
美しいデザインが高く評価されていて、高価な絨毯も多くあります。
結びが細かくなることで絨毯のデザインも細かく表現出来ますが、職人の腕が必要で有名な産地には優れた職人が多くいて歴史を踏襲しながら新しい作品づくりを続けています。
ペルシャ絨毯は長方形タイプが主流で正方形は少ない
インテリアコーディネートにも最適なペルシャ絨毯は、使い勝手の良さと品質の高さ、印象的なモチーフや柄から様々な用途で使用されています。
一般的なペルシャ絨毯は長方形のものが多く、ラグがわりにフローリングや床に敷いて使用されています。
ペルシャ絨毯といえば、多く流通しているこの長方形タイプを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
一方で正方形タイプのものも存在しており、スクエア型の名称でも流通しています。
正方形は生産量が少ないため希少性が高く、日本でも人気を博しています。
正方形のスクエアタイプは使い勝手も抜群で、リビングのテーブル下にラグとして敷くのもおすすめです。
さらにサイズが小さなミニタイプをソファに置けば座布団がわりになりますし、キッチンチェアに敷いて使用するのも良いでしょう。
正方形のものは日本の住宅でも使いやすくなっており、さらにミニサイズはマンションやアパートでも活用できるのがポイントです。
ペルシャ絨毯を通販で購入するときの注意点
ペルシャ絨毯を通販で購入するときの注意点ですが、とにかく値段とか謳い文句に惑わされることなく、信頼のおけるお店かどうかという点を重視してください。
ペルシャ絨毯は世界的にも高級品で憧れの的となっているわけですが、その一方では安価なコピー品も別に日本だけではなく海外でもいくらでも出回っています。
本当に価値のある品物かどうかは、その道のプロでなければ見分けることは困難で、意図的に偽物を売りつけようとする悪意あるお店は論外ですが、たとえお店側に悪意がなくても、十分な知識や経験がなければうっかり偽物を仕入れてしまうことは十分にあります。
従って、例えば口コミをチェックするなどの方法により、本当に信用できるお店かどうかを確認するようにしましょう。
これは実店舗から購入するときであっても全く同様に当てはまることですが、通信販売の場合は実店舗よりも見極めが困難ですから、より一層注意を払う必要があるということです。
ペルシャ絨毯は手作業生産なので表記サイズは大まかな目安
ペルシャ絨毯を購入するにあたっては、どのサイズの大きさを選ぶかもポイントの1つとなります。
部屋の広さや置く場所によって適した大きさは違ってくるので、できるだけ状況に合ったサイズを選びたいところです。
ただペルシャ絨毯は手作業によって生産されているので、表記されているサイズはあくまでも大まかな目安となっています。
例えば横が300センチで縦が200センチの製品があったとしても、必ずしもぴったりその長さというわけではありません。
しかしペルシャ絨毯は手作業生産だからこそ、高品質かつ高耐久で豊かなデザイン性を実現させることができます。
何よりも手作業なら1つ1つの品物が一点モノであるわけですから、オリジナリティの高い独自の絨毯を作ることができます。
ペルシャ絨毯を選ぶ際には、表記サイズにはあまりこだわりすぎないようにして、デザインや色合いなども総合的に踏まえた上で、自分の部屋にマッチするかどうかを注目したいです。
ペルシャ絨毯のオールドは生産されてから50年以上経過した高級品
ペルシャ絨毯のオールドとは、一般的には50年以上前に作られた、ヴィンテージやアンティークのペルシャ絨毯を指します。
織り手が手作業で織った絨毯で、職人が熟練した技術を用いて製作していたもののため、オールドのペルシャ絨毯は独特の美しさと高い品質で知られています。
いわゆる遊牧民の人々が実際に使っていたもののため、一般的に現代のものと比べて色褪せや織りムラなどの経年劣化が見られますが、それが個性的で美しいとされることもあります。
種類や地域によって多様なデザインがあるのも特徴です。
例を挙げると、イスファハンやカシャン・へラート・ナインシャーンなどの地域の絨毯にはそれぞれ特徴的な模様があり、美しい色使いや独自のデザインが魅力です。
絨毯としてというよりも骨董品のような考え方で価値が高く、コレクターが多く集めています。
また高い品質や美しさから、家庭やホテル、公共施設などでインテリアに使われることもあります。
ペルシャ絨毯のアンティークは製作されてから100年以上経過した高級品
昨今はアンティーク製品に、高い価値を見出す方が多くなりました。
時計から掛け軸などのほか、インテリアも対象としているのがポイントです。
これから注文住宅を建設するけど、カッコいいペルシャ絨毯が欲しいという方はいませんか。
簡単に概要を解説すると、ペルシャ絨毯こそ価値のあるアンティークになりやすいアイテムです。
まず品物はトルコやイラクで生産をされており、非常に高い耐久度を持っているのがポイント。
イギリスやアメリカの大統領府の執務室では、必ずペルシャ絨毯を採用するほどです。
なぜ使用をするのか、理由は100年以上経過をしても色あせることがないからとなります。
手作業で入念な製法をされており、毛糸を染めるときも30回以上も繰り返して染色をしています。
100年以上経過した品の価値は、約40000ドル以上といわれており海外ではセレブのみしか手に入れることはできません。
資産価値もあるため、手に入る場合は買うと良いです。
クムは日本への輸出では最大のペルシャ絨毯の産地
クムは、イランの首都であるテヘランの南約160kmに位置する伝統と歴史のある素晴らしい街です。
イランの旧名はペルシャといわれていて、その名前を冠したペルシャ絨毯の産地としても有名な街であります。
ペルシャ絨毯といえば、ここの絨毯だと言っても決して過言ではありません。
このクムのペルシャ絨毯は、100%シルク製です。
絨毯は職人が心血を注いで長い時間をかけて織っていく素晴らしい芸術作品です。
この非常に有名な絨毯ではありますが、ここでの絨毯の歴史は、意外にも決して古くはありません。
新しい産地であるために、最新の技術を利用して製造していることや、斬新なデザイン性、耐久性などがこの絨毯の大きな特徴となっています。
また、各地に絨毯の工房があり、工房ごとに腕の良い職人がおり、様々な特徴があることも大きな魅力です。
つまり、好みに合わせた絨毯の選択肢がとても多いのです。
このような要因で、日本への輸出では最大のペルシャ絨毯の産地です。
タブリーズはイラン最大のペルシャ絨毯の産地
ペルシャ絨毯はイラン国内の幅広い地域で製造されています。
その中でも特に多くのペルシャ絨毯を生産していることで知られているのは、タブリーズという地域です。
タブリーズはイランの国土の中でも、北西の地域にある都市です。
この都市には100万人以上の人が生活をしていて、イランでも有数の大都市の一つです。
この都市の歴史は非常に古く、3世紀ごろにはもう存在していたと言われています。
都市の名前は、その時代の王様の名前に由来しています。
この都市で古くから多くのペルシャ絨毯が製造されてきたのは、絨毯の製造に適した環境があるからです。
この町があるのは標高1000メートル以上の高い場所なので、人々が暮らしやすい環境があります。
夏はあまり高温にならないので過ごしやすいのが、この地域の気候の特徴です。
貿易の中心地として古くから繁栄していたことも、この地域で昔から多くのペルシャ絨毯が生産されていた理由です。
現在でもこの町はイランの商業の中心地の一つです。
ペルシャ絨毯は一品一品手作りで製作される
ペルシャ絨毯の大きな特徴として、1つ1つの製品が人の手で作られているという点です。
一般的な絨毯と言えば機械を用いて作られるものですが、世界的にも高級品であるペルシャ絨毯は手作りでじっくり丁寧に作られています。
1枚の絨毯を作るために最低でも1年半から2年はかかると言われており、中には10年や20年かけて作られる物もあったりします。
人の手によって作られているわけですから、当然ながら一品一品がオリジナリティのある絨毯となります。
たとえ見た目やデザインは似ていたとしても、全く同じ物は二度と作ることはできないわけですから、購入した際には大切に使っていきたいです。
耐久性が極めて優れていることから、大切に扱えば100年以上でも使い続けることが可能となっています。
逆に言えば一度手に入れれば一生涯を共にする可能性もあるので、ペルシャ絨毯の購入を検討しているならじっくりと時間をかけて、自分にぴったりの一品を選びたいところです。
ペルシャ絨毯のノットとは?生産工程を解説
ペルシャ絨毯は、手織りされる伝統的な絨毯であり、高い品質と芸術性で知られています。
ノットとは、手織りされた絨毯の織り目を構成する結び目のことです。
ペルシャ絨毯には、2種類のノットがあります。
一つは,1本の糸を輪にしたものを結び、糸を結び目の中に通して作られる結び目です。
もう一つは、1本の糸を輪にしたものを2回結び、糸を結び目の中に通して作られる結び目です。
後者は前者よりも丈夫で絨毯の寿命を延ばすことができます。
ただし織り目の密度が低く、絨毯の表面がザラついている場合があるため、高品質の絨毯にはあまり使用されません。
次に生産工程を説明します。
ペルシャ絨毯のデザインは手描きで作成されるのが一般的です。
絨毯の大きさや色合いなどを考慮しながら決定されます。
絨毯の糸は羊毛や綿やシルクなどのさまざまな材料から作られ、デザインに合わせて色が付けられます。
染色された糸を乾燥した後の作業は、必要な厚さや強さに合わせて撚りがかけられる工程です。
ペルシャ絨毯は手織りで作られ、縦糸を織り、横糸を通して絨毯の表面を作り上げます。
絨毯が完成したらハサミを使って表面の糸を切り込み、ふわふわとした感触を作り出すのが特徴です。
切り込みが終わったら、絨毯は洗浄され手作業で仕上げられます。
ペルシャ絨毯の高級品は動植物や鉱物から作られる天然染料
ペルシャ絨毯は価格の安いものから高級なものまで、幅広い種類の品揃えがあります。
製品のグレードによって使用されている素材にも違いがあります。
高級なペルシャ絨毯に使用されていることが多いのは、天然染料です。
こうした染料は動植物や鉱物を材料にして作られています。
その中でも特に多く使用されているには、植物を材料にして作られているものです。
天然の植物を使えばさまざま色の染料を作れるので、多くの製品に使用されています。
こうした染料を使用して絨毯を染める場合、どのような種類のものを使用しているかによって、染め方は異なります。
植物を使用したものの中には、生地を直接染めることができるものもあります。
このような種類のものは、染料を水に溶かしてその中に生地を入れておけば、自然に色をつけることができます。
天然の素材を使用したものの中には、水に溶かして使用する前に特殊な処理が必要なものもあります。
処理をすることで、水に溶けるようになります。
ペルシャ絨毯として多く販売される中国絨毯の新彊段通とは?
中国製の絨毯である新彊段通は、ペルシャ絨毯としても多く販売されています。
中国絨毯とペルシャ絨毯はいくつかの点で特徴が似ています。
共通した特徴があるのは、もとも中国で作られている絨毯は、ペルシャから製造法が伝えられたからです。
作り方が伝えられたのは、現在のように交通が発達していない時代のことです。
この時代に中東地方と中国を移動する時に使用されていたのはシルクロードという道路です。
この道路を使用してさまざまなものが、中東地方から伝わりました。
その中にはヨーロッパから伝わったものが中東を経由して伝わったものもあります。
ペルシャから中国に作り方が伝えられたのは非常に古い時代のことで、製法が伝えられて以来、中国でも多くの絨毯が作られるようになりました。
さまざまな種類の絨毯が作られるようになると、中国独自の製法も開発されるようになりました。
こうした製法によって作られた中国絨毯は、ペルシャ絨毯とは異なる特徴も持っています。
ペルシャ絨毯のクリーニング方法は?
貴重なペルシャ絨毯をクリーニングするには、専門にする会社に依頼をする方法がありますが、料金が高めになることから自宅で洗える方法を知ることでコストを掛けずにペルシャ絨毯を使い続けることができます。
前提にあることは絨毯自体が本来であれば洗うことが非常に少なく、やり方を失敗してしまうとダメージを与えてしまうので手順を理解しておくことは重要です。
まずはマンションであれば浴室を利用し、戸建て住宅であれば屋外の立ち水栓を利用することもでき、最初は水圧の強いシャワーヘッドなどでペルシャ絨毯全体を水で洗い流します。
この作業では殆どの汚れが落ちる傾向にあり、浴室を利用した場合は排水口へと流れる水の色で判断することができます。
手作業で洗う際には少しの洗濯用洗剤を使う方法もあり、手作業ではないやり方は電動式のポリッシャーを購入し、柔らかいブラシのパフを利用して石鹸も用いて一気に洗い流す方法も便利です。
どちらの方法でも乾燥させるには低温乾燥になるので、熱を加える乾燥は縮む可能性があるので避けた方が賢明ではないでしょうか。